発達障碍児支援システム

忘れ物防止装置

注意欠陥多動性障害(Attention deficit/Hyperactivity disorder : AD/HD)は発達障碍の一つです。AD/HDは不注意,多動性,衝動性といった特徴があり,AD/HDを持つ児童はAD/HDを持たない児童より忘れ物をしやすい傾向にあります。その対策として、現状では決まった時間に声がけをしたり、チェックリストを用いたりすることがありますが、これらの方法には以下のような問題があります。

声がけ

・声がけを忘れてしまうことがある
・何度声がけをしても、持ち物の確認をしないことがある

チェックリスト

・習慣化するまでの間は持ち物の確認を忘れてしまうことがある
・習慣化する前に面倒になってやめてしまうことがある

そのため、生活習慣を変えずに忘れ物を防止するシステムが必要であると考え、「忘れ物防止装置」を開発しました。

「忘れ物防止装置」は「送信機」と「受信機」で構成されています。

送信機

物の有無を検知し、受信機に無線信号を送ります。
送信機はあらかじめ靴箱などの中に取り付け、底板を載せておきます。

受信機

送信機から送られてきた無線信号を検知し、持ち物の確認を促すアラームを鳴らします。
受信機はあらかじめランドセルなどに取り付けておきます。
靴箱などから物が取り出されたのを送信機が検知すると、周辺に受信機があるときのみ受信機からアラームが鳴ります。なお、アラームは下校時のみ鳴り、登校時や休み時間で靴箱を使用するときに鳴ることはありません。このアラームによって児童の注意を惹きつけ、持ち物の確認を行うことへの「気づき」を手助けします。